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Pianist 早川奈穂子 Official Blog

harmonie des fleurs * ハナのハーモニー

Piazzollaさん

Categorytravail * お仕事 transcription * 編曲
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今年の取り組みの一つに編曲がありましたが、
ピアソラさんの編曲に取り組んだ4~5月頃は、実は、
ちょっとしんどかったです。。^^

ショパンやベートーヴェン、ラフマニノフなどの作品は、
たいていどの作品も、苦しみの中でも
どうにか「光」に向かおうとする力や願望、希望があるのですが
ピアソラさんのオブリビオンに関しては、
むしろ「闇」の世界からでたくないような、そこで生きていくような・・
そんなものを感じました。

ですので音から見えてくる風景や感情が、
青暗い部屋、、たばこの煙で息のしにくい空気、、アルコールでふやけた体、、
光を求める気力もなく、闇に隠れて自分も隠してしまいたい感じ・・・

情勢などなど、時代の流れとも関係しているのでしょう。。
彼は、オペリータというタンゴのオペラのようなものを作っていきますが
どうにもできないような感情、そんなものが色濃いように・・・
個人的に感じました。


そんなわけで、その曲に意識を合わせれば合わせるほど、
体も気分も重くなっていき・・あまり気持ちのよい状態ではありませんでした。
モーツアルトを弾く感覚と正反対です。。

でも、モーツアルトがそういう「闇」を持っていなかったわけではなくて、
同じように持つことはたくさんあったのだけれど
モーツアルトはそれを自分で昇華し光を見る、心の術を持っていたのだと・・
そんな風に思います。



そんなわけで、ピアソラさんに取り組むには、
白い壁の明るい私の部屋では雰囲気が全く合わず・・
編曲作業をするときは、電気を全部消して、
ろうそくを立てて、作りました。^^;
今思うと、とてもとても怪しい光景です。。
でも、そうしないと、音が何か違って、全然作れなかったのです・・。


でも不思議なもので、そんな重い・暗い空気が充満していても、
それが「音楽」になると、
音が同じような状態や心理にある心に寄り添って・・・
それによって、人のそんな気持ちを溶かしてくれるんです。
オブリビオンはやはり名曲ですね。。

気力も沸かないくらい疲れたり、どうしたらいいのか解らなくなることは、
人間きっと誰しもあることで、そんな時、
ピアソラさんのような音は、とてもとても優しい存在となってくれると思います。


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ピアソラさんの音楽は、本当にノンジャンルで、
i tunesで検索しても、クラシックからジャズ、ポピュラー、ラテン、ヒーリング・・
どのジャンルの演奏者さんも取り上げていて、たくさんでてきます。

ボーダーをなしにして、みんなに弾きたいと思わせる、
メロディーのパワーのすごさを感じると同時に、
時代を象徴しているようにも思いました。




CD 「Movement~天と地と~」
二胡 杉原圭子  ピアノ 早川奈穂子


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ピアソラ オブリヴィオン

* infomation *
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 4月8日(土) 18:30
 西日本フィルハーモニー交響楽団
 ~ピアノ・コンチェルトの饗宴~
 

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