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Pianist 早川奈穂子 Official Blog

harmonie des fleurs * ハナのハーモニー

使わない所を緊張させない

Categorytravail * お仕事 instruction * 指導
手を育てる時に、大切な事があります。

人差し指を弾いているときに、薬指や小指に力が入って
曲がってしまう子がいます。
最初のうちは回路が出来上がっていないので、上手く脳から指令が行かず、
たいていはみんなそうなりますので、あまり心配はしないでください(^-^)
普通のことです。(一週間でなおる子もいます。)

でも、それを、人差し指だけ、薬指だけ、と、
弾く為に関連する筋肉「だけ」を使えるように、
ゆっくり、ppから、

 使わない指の脱力と、
 弾く指~根元~掌~手首、の支えの筋肉、
 指の根元が動く筋肉が機能しているか

を意識して、練習してゆく必要があります。
その時もちろん、肩や腕もリラックスです。



これは、ずっと何年も直さないと、後々ジストニアに繋がってゆく可能性も否定できないと、私は思っています。
ジストニアは、自分が弾きたい指以外の指が
過剰に反応してしまう脳疾患です。

脳というのはとても賢くて素直で、
自分がした動きを全て覚えてくれます。
(本人は忘れているのですが、、、(*^_^*) )
指だけでなく、腕、背中、
弾く時にこわばっていると、それも一緒に覚え、
弾く時に再現してしまいます。

使っていない小指や薬指は、その時動く必要も、緊張する必要もないのに、
曲がったり伸びすぎて力が入っているということは、
脳の中で常にその指へ指令が出されている緊張状態になっていて、
その状態を何年も脳に教えこんでしまっているということです。
そうすると、脳は素直に、人差し指だけでなくその指にも指令を出すようになりますよね。
でも本人の意識は人差し指だけ、、これが脳の混乱を導くのではないでしょうか。
そして体も、その緊張が慢性化していると、
こわばっていることにも気づきません。

脳の指令は、必要な所に必要なだけ。(^-^)



ただ、男性と女性は元々の体の頑丈さが違うので、
骨をうまく使うための筋肉の支えと、その形を維持する筋肉は必要ですので、
指を寝かせすぎない方が良かったり、
男性が脱力していても、女性は脱力してしまわない手の筋肉の一部分が存在します。



ピアニストの皆様、あまり表には出されていない方もありますが、
大きな国際コンクールを受ける時、ロシア奏法にやり直している方がほとんどです。
ハイフィンガーだった先生に教わってきていても、公表せず、違う先生の元で1からやり直している方もたくさんいらっしゃいます。。
弦の事は詳しくないですが、ヴァイオリンの世界でも同じ様なことが起こっていて、
奏法を変えていると聞きます。


ロシア奏法は、骨と支えを作るとそのレッスン内ででも音が確実に変わるので
本人の耳と体で、音の響きの変化をはっきり体感できることも
素晴らしいなと思います。




私自身も色々と苦労し、初めてそれを教えていただいた時には感動しました。
最初はBarry Snyder先生でした。
その後もヨッフェ先生のレッスンや、友人達の先生のレッスンの聴講までも含めると、
ロシアンピアニズムの先生方には本当に多くの体の事を学びました。
もちろん今も、自分の体に合わせて、少しずつ変化させ研究しています。

後輩や友人たちも、重力奏法に変えて、
手をいためたり、腱鞘炎になることがなくなりました。
そして何より、音が深く、美しくなっています。


近年は日本でも最初からそれを習えている人も増えて、
10~20代の方達の技術はとてもあがり、軽々と弾かれていますよね。

プレトニョフさまやトリフォノフさんの高次倍音の多い、魔法のような美しい音、
そしてバロック~リスト・ラフマニノフ、フランスもの、現代曲までのレパートリーの広さは、
どの時代にも対応できるロシア奏法でこそだと感じています。




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